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太陽電池とは?

私達は毎日の生活の中で様々なエネルギーを利用しています。
そのエネルギーの源は大部分が化石燃料に依存しています。
しかし今、資源の枯渇や地球環境の危機、温暖化などが大きな問題となっています。
この問題を解決する為に生まれたのが太陽電池なのです。

太陽電池の原理

太陽電池は、光のエネルギーを吸収し、電気的なエネルギー(電力)に変えます。
光は、エネルギーを持っています。真夏の正午の太陽光は、1平方メートルあたり約1kWものエネルギーを持っています。
例えば、太陽の光に当たったアスファルトの道路が熱くなるのは太陽光のエネルギーがアスファルトに吸収され、熱に変わっているのです。
熱になったエネルギーは周囲の物や空気に伝わって、散逸していきます。
太陽電池の場合は、太陽の光のエネルギーを吸収して、電気的なエネルギー(電力)に変えます。
せっかくのエネルギーが熱に変わってしまう前に、電力として有効活用するのです。
この仕組みには、私たちの身の回りの電子機器にたくさん使われている、「半導体」を利用しています。
光から電力への変換は直接的かつ瞬間的に行われます。このため、光が当たっている時しか発電しません。
しかし、蒸気や化学反応や回転運動を使う必要がありませんので、燃料を使わず排気ガスや燃えカスも出さないのです。
一言で表すならば、太陽電池とは、「半導体を利用して、光のエネルギーを直接的に電力に変えるもの」 と言えるでしょう。

様々な太陽電池

太陽電池は、使われる半導体によって色々種類があります。
大きくはシリコン系と化合物系他があり、現在の主流はシリコン系です。
さらに、シリコン系の半導体には、結晶系と薄膜系があります。
結晶系はシリコンを溶かして固めた後、スライスした基板を用いて作りますが、薄膜系はガラスなどの上にプラズマなどを利用して非常に薄いシリコンの膜を成膜して作ります。
薄膜系は大きな面積のものを大量に作ることができますが、変換効率や信頼性の面で、まだ結晶系シリコンに劣っています。
太陽電池の種類

太陽電池はどこで利用されているのか

太陽電池は、地球上に届く太陽エネルギーを電気に変える技術で、1954年に米国で発明されました。
当初は宇宙での利用を目的に開発されていましたが、1970年代のオイルショックを機に石油などの代替エネルギーとして太陽電池の技術が注目され、地球環境問題の観点からも必要性が高まって技術開発が進みました。
現在では、光から電気への変換効率が向上し、コストも下がってきた為、腕時計や電卓から、街路灯、道路標識、揚水ポンプ、ソーラーエアコン、観測機器、宇宙ステーションまで、さまざまな分野で利用されています。

何故太陽電池はクリーンエネルギーとされているのか。

太陽電池は、地球上に届く太陽エネルギーを電気に変える発電装置です。
発電時に石油など燃料を燃やす必要がない為、燃焼による二酸化炭素などのガスや、有害な廃棄物を発生しないのです。こうした特徴からクリーンエネルギーと呼ばれています。
また、モーターなどの駆動部分がない為、騒音も発生せず、例えばモジュール出力100Wの太陽電池を使って年間で約100kWhの電気を作るとなると、石油火力発電に比べて1kWhあたり689g-CO2のCO2削減効果があります。